東京証券取引所の投資部門別売買状況を2016年以降557週ぶん積み上げ、無料公開。「海外投資家が日本株を動かしている」との通説とは異なる結果に
個人で運営する株式データサイト「株レーダー」(https://kaburadar.jp )は、東京証券取引所が毎週公表する「投資部門別売買状況」を2016年から2026年9月までの557週分にわたって集計し、投資主体ごとの累積売買額を無料で公開しました。集計の結果、この期間に一貫して買い越していたのは事業法人(自社株買いなど)のみで、累計47.0兆円に達することが分かりました。

557週を積み上げた集計結果
2016年1月から2026年9月11日までの557週について、6つの投資主体の売買差額を累積したところ、次の結果となりました(金額ベース、委託と自己の合計)。
事業法人(自社株買いなど) +47.0兆円
証券自己 +19.0兆円
海外投資家 +6.9兆円
投資信託 −10.7兆円
信託銀行(年金など) −18.8兆円
個人投資家 −25.8兆円
10年以上にわたって最も買い越していたのは事業法人、最も売り越していたのは個人投資家でした。
「海外投資家が動かしている」との通説との違い
2022年4月の市場区分見直し(東証1部からプライムへ)を境に期間を分けると、海外投資家は前半の東証1部期に13.5兆円を売り越しており、買い越しに転じたのはプライム期に入ってからでした。
一方、事業法人は東証1部期に13.1兆円、プライム期に34.0兆円と、両方の期間で買い越した唯一の主体でした。
また、海外投資家との週次の相関を見ると、個人投資家が−0.49と最も逆方向に動いていたのに対し、事業法人は−0.06とほぼ無相関で、相場の変動と関係なく買いが続いていたことが分かります。
「買い越した翌週は上がるのか」も検証し、効果は確認されず
同サイトでは、売買動向が予測に使えるかも併せて検証しました。東証の公表が木曜・対象が前週であることを踏まえ、公表の翌営業日を起点に日経平均の値動きを測ったところ、海外投資家が買い越した週の翌週に上昇した割合は55.3%(266回)で、同じ期間の全週平均56.1%とほぼ同じでした。
6主体×買い越し・売り越し×2つの期間の計24通りすべてで、統計的に有意な差は確認されませんでした。同サイトは「誰が買っているかを知ることは、来週を当てることには使えない」と明記しています。
データの出所
出所:日本取引所グループ「投資部門別売買状況(株式・金額)」週間データ
対象:東証プライム(2022年3月までは東証1部)、金額ベース、委託と自己の合計
期間:2016年1月4日〜2026年9月11日(557週)
補足:2013年まで遡ることを試みましたが、公開アーカイブが2016年までのため断念しました
更新:毎週木曜の公表後に自動更新
公開ページ:https://kaburadar.jp/flow.html
株レーダーについて
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